竹かごや 市川商店

籠祖神社例祭@神田明神


毎年11月の第一日曜日は我々籠を生業とする者たちにとっては特別な日であります。

籠の神様に感謝をする日なのでございます。

ファイル 2015-11-06 18 35 59

 

東京の神田明神の奥に行きますと、籠の神様が祀られています。

「籠祖神社(かごそじんじゃ)」と呼ばれています。

 

現在は八幡神社や富士神社など七社九柱の御神霊が合祀の形になっていますが、

それまでは、籠祖神社のみで祀られておりました。

 

籠祖神社については以下が概要です。<以下、合祀社前の看板から引用>

御祭神:猿田彦神(さるたひこのかみ)・塩土老翁神(しおつちおじのかみ)

御神徳:導きの神・海上安全の神・籠造り職人始祖の神

御由緒:寛政七年(1795年)亀井町(日本橋小伝馬町周辺)の籠職人たちにより

お祀りされた。塩土老翁神は山幸彦(神武天皇の祖父)に竹籠の船を与えた神で

そこから籠職人たちに崇敬されたのであろう。

現在も籠祖神講の人々により、祭祀が行われている。

<引用終わり>

 

かつて、東京の日本橋小伝馬町あたりを中心に、

60ほどのかご職人や業者がいたと言います。

また、そのかご業者とは別に、

着物を入れる「つづら」を生業とする職人や業者も60ほどいたと言います。

その職人や業者が毎年集まり、親睦を深めたそうです。

ファイル 2015-11-06 18 35 45

それが現在では、籠祖神のお祭りに参加するのは、

つづらの業者では人形町の「岩井つづら店」さんの一軒、

かごの業者では私たち「市川商店」の一軒となってしまいました。

 

大変残念で、とても寂しくもありますが、

代々、籠を生業にし、恩恵を受けてきた者として、今年も参列させていただきました。

受付を取りまとめ役の方がしてくださり、

修祓が始まる前に、ビールを飲みながら談笑するのがお決まりのパターンです。

 

供物を入れた特別な青竹で作られた籠をお神酒とともに捧げ、

修祓のあと、祝詞をあげていただいたら、参列者が玉串をお納めします。

ファイル 2015-11-06 18 35 32

秋の午後、厳かな雰囲気で、

かごを商売としていることをみなさんで感謝します。

 

外国での仕事が長かった私にとって、

神社や神様というものをこんなにも身近に感じるようになるとは思ってもみませんでした。

実際、外国で神様!と思ったことはほとんどありませんでした。

何かに感謝はしていたと思いますが、もっと家族や友人など直接的なものだったように感じます。

 

しかし、この店には先祖が残した大きな神棚があり、

それを毎日見ながら、また守られながら、仕事をしています。

そういった「節目」の大切さを

感じること、感謝することというのは大変清々しいものです。

 

例祭のあとは、神田明神の一室を借りて、

みなさんで直会(なおらい)へ。

だいたいここで、一升瓶をぐびぐびと回し飲みをして、

日頃の仕事についてや昔話などで盛り上がります。

ファイル 2015-11-06 18 35 10

 

この籠祖神の直会の場では、

お互いに取引や商売の話をしないということが暗黙の了解になっていたようです。

みなさん、ベロベロになって、次の店へ行くようなことが多かったみたいで、

そんな時代に混ざってみたかったなあと先輩方から昔話を聞くと思います。

 

お供えしたお神酒をたっぷりいただいたあと、御茶ノ水から神保町での

古本市がまたよかったです。

ファイル 2015-11-06 18 34 38

 

私たちにとってはとても大切な時間。

これから少しずつ、和を広げていけたらと思っております。

ご参加希望の方は、ぜひ、お気軽にご連絡くださいね!

ファイル 2015-11-06 18 34 54

籠祖神講の最年少 伴武


上へ